この夏、香川県に滞在し建築を巡る旅をしました。特に印象的だった地域の人達から尊敬されている建築家 山本忠司氏の言葉をご紹介させていただきます。
瀬戸内海の環境を守り瀬戸内海を構成する地域での環境と人間とのかかわりを理解し媒介としての建築を大切にする。
人間を大切にすることから建築を生み出し創り出すことを始める。それには瀬戸内海の自然と環境を大切にしそこから建築を生み出すことにある。環境と建築が遊離し建築が独り歩きすることはない。
先人たちのつくった文明を見定めこれを理解し将来への飛躍のための基盤とし足がかりとする。
過去及び現代において瀬戸内海が日本人のための文化の母体であったことを知るとともにそれが世界に開けた門戸でもあったことを確認する。
すなわちわれわれはこの地域での文明を守りそれを打ち出してゆくことを併せて広く世界へ目を開き建築を通じて人類に貢献する。
瀬戸内海歴史民俗資料館建築解説,真鍋篤行,令和2年3月24日発行